それを聞いて、柊さんは顔をあげた。 可愛くてお人形さんみたい。 本当に。 「私はただ、親がいなくて貧しいだけです。 誰よりも幸せがない人生に見えるでしょう。 だけど幸せなんて皆、同じくらいあるんですよ」 「…あゆみちゃん、私と友達になって…」 「勿論です」 友達って素敵だなって思う。 離れたり、責め合ったり。 だけど、すぐに仲良くなれるんだ。 「桃乃でいいから。だからあゆみって呼んでいい?」 「うん…」 「貴方みたいに私も強くなりたかった」 「桃乃だったら、なれるよ」