はっきりと聞いて、俺は涙を流した。


「…分かりました」


お兄さんがそういって、ソファに座った。


「…あゆみはそういう人生だったんだろ」

「え?」


医者が出て行った後、お兄さんが呟いた。


「…後2ヶ月でそらの誕生日だ。


それで18歳を迎える…。

あゆみは今年で17歳。といえば…。

アイツが小さい頃の夢だった、結婚は出来るんだけどな…」


「お兄さん…」


そらはちゃんとあゆみを愛している。

だといって、結婚が出来るのだろうか。



「あゆみの余命は、そらにちゃんと言おう」


そして俺とお兄さんはあゆみの病室に入った。