「あゆみもやっと、人になれてきたか」
「え?」
「お前が謝るなんて、この16年間なかった。
俺には珍しいんだよ。
大丈夫。
俺の約束を守れないほど、何かがあったんだろ?」
「うん…。
窪野さんを悪くいうから…」
「…そりゃ仕方ないな。
でも俺もはっきりと、責めまくったし。
お互い様なんだよ。
そうだ。
3日後の土曜日、家に来て話し合おう。
お前の進路をどうするかって」
「分かった」
「じゃあな」
「うん…」
真っ暗の世界は、いつの間にか消え去っていた。
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