「…俺、お菓子にも挑戦しようかな」
藍が決意をしたかのように言うと、洗い物をし始めた。
「私がやるのに」
「いいんだよ。作ったやつが片付けるんだよ」
「それなら」
「俺が教えろって言ったんだよ。お前は学校行って疲れてるんだし、休めよ」
「はーい…」
ソファにイイコに戻る。
ふとテレビを見ると、新婚の番組だった。
真っ白の純白ウェディングドレスを身にまとって、旦那様と幸せそうにしている。
彼女はきっと今、世界一幸せモノなんだろう。
「…私は生きていく中で、結婚とかあるのかな」
「あるんじゃねぇ?そらに嫌われなければな。それか俺が攫わなければ」
「また…冗談を…」