窪野さんが頬にキスをする。

「いってきます」


藍はうんざりした顔をしていた。

「ラブラブだなぁー」

「そうかな…」

「今日、お前の兄ちゃん呼んで正解だったかも」

「え?」

「そらの表情、いつもよりすっきりしてた。

まぁー蓮っつぅのが学校にいるのはびっくり」


藍がそう苦笑しながら話す。

そして夜ご飯を作り始めていた。


私はそれを眺めながら、

「猫かぶりな人なんだね」

と言った。ソファに寝転ぶと、少しづつ睡魔が訪れる。


「ねぇ、藍」

「んあ?」