童子切安綱に狐火を纏わせて人間ごと斬り捨てる。
鮮血が吹いて人間は倒れていく。
妖のせいで名も知らぬ老若男女を斬り伏せて行く。

「人間ガ憎イ……!!」
「捨テラレタ……ズット……ズット一緒ニ居ルッテ……言ッタノニ……!!」
「……っ!憎き心が大きくなっているようだ,終!!」
「はっ!」

終は素早く納刀して,言霊を使い始める。

「…青の契約者,終が言う……妖の憎き心を静めろ!」

妖が憎いという心を静めた所で構え直す。

「青の主,水狐が言う……我の前に居る奴等を始末致す……覚悟しな」

横に一文字,斬り伏せる。

「グワァァァァァァ……………………」

……はぁ,疲れたぁ〜

「お疲れ様です,お嬢様」
「今日はどうだった?」
「いつもながら隙が無く,完璧でしたよ」
「ふふふ……ありがとう」
「いえいえ,どういたしまして」
「……戻ったら報告書を書いて,社長に届けなきゃね」
「手伝いましょうか?」
「大丈夫,1人で出来るよ」

カランコロンと下駄の音がまた闇の中で響く。
私達はその闇に溶けるように消えたのだった。