「あ、そうそう!今日ねとっても怖い夢みたの」

大体夢はすぐに忘れてしまうけど、
今日の夢はまだ鮮明に覚えている。

「なんそれ?どんなゆめ?」

「えーとね、なんか傷だらけで制服を着たゾンビみたいな女の人が、
大きいおのを持って私を追いかけてきた!」

「え~なにそれ。怖いよ~」

美緒がとても怖そうに肩を縮めた。

「ホラー映画の見過ぎだよ」

「そうかな?」

「うん。そうだよ」

遥花が半分無理矢理話を終わらせた。

「なぁ、今日さ夜の学校で肝試ししようぜ」

「はぁ!?いきなり何!?」

「そうだよ~!?夜の学校なんて怖いよ。
それと女の子なんだから口調気をつけてね」

いや、美緒。今口調どうでもいいでしょ。

「あーはいはい。楽しそうじゃん?肝試し」

「うん!楽しそう!」

「えぇ!?彩乃までそんなとこを。でも彩乃達が行くなら私も行く」

肝試しかどうかは置いといて、

一回夜の学校行ってみたかったんだよね。