ミサは俺の事が好きだったから、電話ごしに泣いているのが直ぐ解った。
その時すごく心が痛んだ。きっとミサも俺より痛かった筈だ。芽衣に八つ当たりしてもおかしくはない。
けど、あのミサだぞ?
意を決して聞いてみた。
「………ミサと何かあったのか?」
「っ!?」
より一層芽衣の顔色が悪くなった。手の震えも強くなった気がする。
恐らく図星だろう。
「芽衣、ミサとなんかあったんだな?」
「…………るさい、うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!ミサなんてもともと私の友達なんかじゃなかった。あんなやつ、あんなやつ知らない!!」
