「芽衣、何が怖いんだ?」
「奏ちゃん、私だけをみて。奏ちゃん怖い。助けて。」
また震えだした。
芽衣の手をぎゅっと握って安心させようと思った。
しかし、俺がやるよりも芽衣から手を握ってきた。
何が怖いのだろうか。
俺が核心を付かないと話が進まない。朝は特に変化は無かったと思うが、1時間目が始まるまでの間に何かあったとしか思えない。
考えろ。
普段芽衣はミサ達と一緒に過ごしている。
それが、今日トイレに駆けつけた時に、いつも芽衣の面倒見ていたミサが居なかった。
こんな辛い思いをしているのに、ミサが心配しない訳が無い。
………………まさか、俺が昨日電話した事が関係しているのか?
