小さい頃からずっと一緒だった。
俺と芽衣は幼馴染で、同い年だけど泣き虫な芽衣は俺の妹みたいな存在だった。
家は隣同士で時々互の家を行き来するほど、仲が良い。もちろん、両親も例外なく。
しかし、それも小さい頃だけの話し。
高校に入学し、芽衣とはあまり会わなくなった。
特に理由は無いが、俺はバイト、芽衣は吹奏楽に入り、それぞれ忙しくしていたから、ほぼ疎遠になっていた。
そんな生活が1年位続いて、高校2年の春。久しぶりに芽衣の顔を見た。
俺ん家の玄関先でカバンを持って待っていた。
以前は背中まであった長い髪が、肩くらいまでになり、今にも折れそうな華奢な体となっていた。
1年離れただけでこんなにも変わるものなのか。
女の子らしくなった芽衣を見て、少しドキっとした。