まさか、それだけの理由じゃないよな…。
今日一日で、沢山衝撃的な事実を知り、俺はかなり混乱していた。
「奏ちゃんに言うと、信じてもらえないから言わなかったんだけど、私はお母さんとお父さんから、虐待されていた。」
「は!?」
「面倒はいつもお婆ちゃんが見てくれて、外面だけ繕っているような家族なの。だから、愛されたかった。誰でも良いから、愛して欲しかった。」
…どういう事だ?
俺は芽衣とは付き合いが長い。だから、芽衣の家族も知っている。
小さい頃は、芽衣の両親は休日になると家族サービスで外食したり、どこか遊びに行ったりしていた。それが俺は羨ましかった。
芽衣も楽しそうに家族の話をしたり、俺の家族と一緒にキャンプしに行った時は、とても優しく俺たちの面倒を見てくれていた。
何が真実だ…?
それに、芽衣のお婆ちゃんの話は始めて聞いた。
一緒に住んでいたのか…?いや、俺が以前家に行った時は居なかった。
住み始めたのは最近…?
