【短編】箱の中身は彼女でした。





「……なんだったんだ?あれ…」




宅配便なら普通、ハンコとか押すはずだよな?



……まぁ、急いでたんだろう。

と、深くは考えずに、ソレを抱えてリビングに戻った。




すっかり眠気が覚めてしまった俺は、荷物をテーブル横におろし、

再びソファーに座った。




……が、

テレビを見ている間も、なぜだか気になるソレの存在。



なんか、禍々しいオーラでも放ってるんじゃないかってほど。




どうせおふくろのダイエット食品かなんかなんだろうけど、

異常なほどに気になった俺は、その荷物を開けてみることにした。




つばをゴクリと一飲みして、

ダンボールに手をかける。



いざ………!




「はっぴーばーすでー、あきー!」


「うおぉ!?」




ダンボールの蓋を勢いよく開けたと共に、バッと何かが飛び出した。


例えるなら、びっくり箱だろうか。