「早見さーん。お届けものです」




5月17日、今日は俺の17歳の誕生日。



誕生日って言っても、今日は土曜日だから学校もない。



特にすることがなかった俺は、

友達からの大量のお祝いLINEやらを返信し、時間を潰していた。




そして、リビングのソファーでうたた寝をしそうになっていた、午後1時。



突然の来客により、俺の意識は浮上させられた。




「……ったく、誰だよ……」




フラフラとおぼつかない足取りながらも、玄関まで行ってドアを開けると、

ダンボールを脇に抱えた男が立っていた。



中年くらいの、宅配便らしき人物。




「……早見 秋人さん、ですか?」


「……え、はい。そうですけど…」




俺がそう答えると、その男は「お届けものです」とだけ言って

脇に抱えていたソレを俺に渡して去って行った。