あたしは、棺に入ったタクを見つめながら、あたし達の出会った時を思いだしていた。

あたし達の出会いは、2年前・・・。

あたしは、高校に入学したての、高1だった。
でも、みんなに「高1なのっ!?」って驚かれるくらいの童顔。身長は高1の女子並みにあったけど、胸もないし・・・。
周りにどんどんカップルが増えていくのに焦りを感じていたのを覚えている。

こんなに童顔であたしには彼氏できるのかな・・・。毎日そんなコトを考えていた。


入学して数週間たったある午後。あたしは、友達と廊下を走っていた。「授業に遅れる――!!」

「ナツ!早く~!!」
「待ってよ~!!!」あたしは、友達に遅れまいと必死に走っていた。
「あの先生うるさいんだから~!遅れたら、絶対に居残りだよ――!」