(午前中でシフト終わりってことは午後は一緒に回れるのかなぁ) 午後からの予定を考え、うきうきしながら付けていたエプロンを外し、先輩を出迎えようと、教室のドアへと向かっていく。 ─が、教室から一歩出ようとしたその瞬間、グイッと手を引かれ、教室に舞戻された。 「きゃっ…!!」 「ご、ごめんっ!!とにかく今は急いでるんだ!」 「え、えと、中島くん…?」 引き止めた張本人が中島くんだと知り、彼の役柄もあり、トラブルなのかと聞くと、首をブンブン縦に振った。