「なぁ、池田。」 突然後ろから声を掛けられ、思わず肩を揺らした。 少し距離をとってから、振り向く。 私、池田亜優には人と違う体質をもっている。 それは…_____ 私に触れた人は男なら誰でも惚れてしまうというもの。 この体質は、きっと女子なら誰でもほしいと思うだろう。 でも私はこの体質が大嫌いだった。 友達を作りたいのに、作れない。 恋したいのに、できない。 好きでもない人に惚れられるなんて。 嬉しいなんて、思わない。