小さく手を振った櫻井の背を見つめていた。



が...それは一瞬にして消えた。




なぜならば......


「......ちょっと待てぇぇぇぇい!!」


「は?」


なんと、櫻井が入ろうとした家は、
家の真横の隣の家だった。

私は急いで道へ櫻井を出した。


「ちょっとなに?まだ不満なわけ?」


「ちっがぁぁぁう!!ま、まさかここって貴様の家か!?」


「え、まぁそーだけど。」


「......な、なぜそれを早く言わない!!」


「え、逆になんで言わなきゃなの?」


「うっ...そ、それは...び、びっくりするだろうが!!私の家の真横なんて!!」


「あー、確かにそーだねー。」


「そーだねーって......お前なぁ...はぁ...まぁいい、なんか今日は疲れた...。」


「へぇー。お疲れ。」


「...その原因の元が結構近くにいるんだがな......。」


「?」