チョコミントが溶ける頃に



 うーん……と可愛らしい仕草で悩んでいた彼女は、髪と同じ色の瞳を幾度かぱちぱちと瞬きした。




「うん、買おっかなぁ……。何かちょっと食べたい気分だしね」



「何買う? ぼくが買ってくるから生嶋さん、はここにいて」



「……うん、ありがとう。えっと――――ブチネズミソフトとホットミルクティーをお願い!」





 ……一瞬、表情に淋しさが混じったような気がしたんだけど……。


 気のせい、だったかな?



 っていうか……。




「こんな寒い中アイス食べるの!?」




 ぼくが驚きでいっぱいの声をあげると、彼女はえへへ、と照れ笑いを浮かべる。




「うん、まぁね。ちょっと食べたくなっちゃって」



「……大丈夫なの?」



「大丈夫だよ! あったかい飲み物があるでしょ」





 もやもやした煙を胸に押し込めて、ぼくは売店に食べ物を買いに向かった。



 チョロスを買った時のようなことはもう起こらず、普通に会計を済ませると早足で寂しげにぽつんと座っている生嶋さんの元へ急いだ。




 そして、ぼーっとする彼女の目の前にネズミの顔につくられたアイスクリームを出す。




「はい、おまたせ」