「あーくそっ!」
俺はガシガシと頭を強く掻いた。
俺だって言われなくてもがカッコ悪いなって思ったよ。身長も俺のほうが高かったし体格だって負けてない。
経験の差を抜きにしたって『すいません』と俺が謝る必要はどこにもなかった。
俺は漫画のヒーローみたいにはなれない。
漫画みたいに幼なじみはいるけど、俺のポジションはあいつを守る側じゃない。
ずっとそうしてきた。
そうやってやってきたのに……カッコ悪いと改めて言われて、めちゃくちゃへこんでる。
そしてやることがなくなった俺たち男子はグラウンドを離れて女子の応援にいくことなった。
女子はすでに二回戦も勝っていて、男子の不甲斐なさが余計に目立つ。
「なんか女子たちはすでに打ち上げやるって言ってたけど男子はどうなんだろうな」
体育館のステージに寄りかかりながら俺は杉野のと目の前でやっている他クラスのバレーを見ていた。
「いや、打ち上げするほどの成績じゃねーし。
そもそも男子の中でそういうの仕切る人いないじゃん」
うちのクラスは女子のほうが権力があるから、なにを決めるのでも女子が中心になってることが多い。
「だよなー。あ、3組試合やってるぜ」
杉野がそう言って得点掲示板で仕切られている隣のコートを指さした。



