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それから数日が経って今日は球技大会の日。
担任は朝から張り切っていて、もし優勝したらクラス全員になにかを奢ると宣言していたけど多分ムリだと思う。
だって俺たちは一回戦目から3年生が相手だし、女子たちもバレー部の人はひとりもいない。
「ってか3年1組ってサッカー部のエースがいるクラスだよな?もう完全に俺らの負けじゃん」
グラウンドに向かう途中、杉野がやる気のない声を出す。
「まあ、適当にやればいいんじゃない?」
「すぐ負けたらゲームの続きやろうぜ」
「またスマホ没収されても知らねーぞ」
そんな会話をしながら歩いていると……。
「ねえ、いい加減連絡先ぐらい教えてよ」
なにやら声が聞こえて視線を変えると、体育館の水呑場で3年の中でもチャラいと有名な先輩が女子生徒に言い寄っていた。
……あの人この前は違う女子に声をかけてた。
ああいうのに捕まるとマジで面倒くさそう。しかもあのタイプはいくら断られても気にしない。
そのメンタルを俺に分けてくれよって感じ。



