玲汰、知ってる?


「莉緒とはメールのやり取りしてたの?」

「ほとんど電話かな。恥ずかしいけど実はほぼ毎日してたよ。一緒に住んでた時も仲良しだったけど、離れてみると家族の有りがたさが分かるっていうか」

「ふーん」

帰り道は俺がキャリーケースを持つことに成功した。でもキャスター付きだから全然重くないし、転がしてるだけ。


「あのさ、あいつ体調とか悪かった?」

「……え?」

どうしても親父が言っていた言葉が気になる。

莉緒の話し声が聞こえたなら可能性として、姉ちゃんと電話をしてたんじゃないかって。

だから病院とか薬とか、その理由が分かるんじゃないかって思っただけ。


「あー……、最近暑いから熱中症とかじゃないかな」

姉ちゃんの目が泳いでいる気がした。


「こんなに暑いのに体育が外だったってよく聞くし、玲も気をつけなよー」

「……うん」

違和感を感じつつも、莉緒の家に着いてしまった。

家に来たのは久しぶりで、いつもあいつが俺の家に来ることが多いから。

あいつは家にいるのかな。
連絡してないから知らないけど。