「充実してるよ!勉強は大変だけど周りの人に恵まれてるから本当に楽しいよ」
「ふーん、彼氏は?」
「実は今同棲中」
「マ、マジで?」
「あれ、まだ私のこと好きだったの?」
だからなんでこの姉妹には色んなことがバレてんだろ。
まあ、もうかなり昔の話だし笑い話にでもしてくれていいんだけどさ。
「玲は将来のこととか考えたりする?」
「いや全然。だってまだ高1だし」
次に氷のバランスが崩れたのは俺のほう。
「あっという間だよ。将来なんてさ。この先なにがあるか分からないし、やりたいこととか、してみたいこととか、できる内にちゃんとしておかなきゃ」
大人としての意見なのか、それともダメな弟を叱っているのかは分からない。
少なくともなにかの〝後悔〟があったかのような言い方だった。
そのあと喫茶店を出て、外の暑さは来た時より若干和らいだ気がする。
姉ちゃんは色々と大学のこととか住んでる街のことを教えてくれて、本当に充実してそうで良かった。



