あの日に出会ったキミと。

思わず力が抜けて、そのまま立ち上がれなかった。


さっきの一ノ瀬は何?何だったの?


彼は私にキスをして、耳を舐めて、首筋にキスをして…。


ぼっと顔が熱くなった。
恥ずかしかった。あんなこと本の中でしか知らなかったし、私自身こんなことするとは思っていなかったから。


「…っ」


私を見下ろすこの人と、キス…しちゃったんだ。