あの日に出会ったキミと。

そういえば私はファーストキスを奪われてしまった。


一ノ瀬の熱い唇…。
そして苦しそうな瞳。


一ノ瀬の舌が私の口に入ってーー。


それ以上は恥ずかしい。あのときは何がなんだかわからなくて、抵抗しても無意味なことがわかると一ノ瀬に必死にしがみついていたのだから。


私は受け入れてしまったの?


一ノ瀬はなんであんなキスしたの?


一ノ瀬に対する疑問が大きく膨らんで、頭を悩ませる。


「…夜に一ノ瀬に聞くべきなのかな…」


気がつかないままそう呟いていた。