「ヒナヒナヒナヒナヒナヒナヒナヒナヒナヒナヒナヒナヒナ、ヒナー‼︎」 聞きなれた声が早口であたしの名前を連続で呼ぶ。 「……何よ、利樹」 振り向かないで、自分の彼氏の名前を呼ぶ。 こういう連続で名前が呼ばれた時は、ろくなことがないのはこの前体験済みだ。 「ヒナ‼︎ 今日は何の日でしょうかー!」 教室にも関わらず、あたしを背中から抱きしめて聞いてきた。