「なんでって……愛梨がわかんねーこと言うからだろ?それに、なんで今さら誕生日プレゼントなんか」
座り込むあたしの目の前に、陽平も息を切らしながらしゃがみ込んだ。
それだけでドキッと鼓動が跳ねて、とてもじゃないけど冷静でいられない。
ドキドキしすぎて、心臓が押し潰されそう。
「ずっと渡したかったけど、渡せなかったから……。それを渡して、気持ちを伝えようって決めたの」
陽平の茶色のふわふわの髪が少し乱れている。
耳にはピアスが光って、前髪の隙間から覗く熱のこもった瞳にクラクラした。
でも、思ってることを素直に伝えたい。
ちゃんと伝えたい。
「俺を好きって……マジ?」
「……っ」
ーードキン
う。
ど、どうしよう。
改めて聞かれると、恥ずかし過ぎてどうにかなっちゃいそう。



