バカ……バカ。
素直になれたと思ったのに、結局あたしは最後まで強がってしまった。
可愛くなれなかった。
どうしよう。
しかも言い逃げしちゃうとかありえないし。
激しく自己嫌悪に陥る。
でもでも、気持ちを伝えた達成感から心はスッキリしているからヨシとする。
緊張と達成感で未だに心臓がバクバクしていた。
次の授業は……うん、サボろう。
まともに陽平と顔なんて合わせられないし。
「お前なぁ……っ。はぁ……っ!なに、言い逃げしてんだよ!それに、なんだよコレは」
「……!?」
たった今、サボろうと決心したあたしの目の前に、慌てた様子の陽平が階段を上ってやって来た。
そしてプレゼントの包みをあたしの前に差し出して、ビックリしたような顔をしている。
「なな、なんで……くるの?それは……誕生日プレゼントだよ」
いやいや、今、まともに顔を合わせられないってば……。
恥ずかしすぎるよ。



