「さくらちゃん、ありがとう。」 私は予想外の言葉に驚いた。 ゆり先輩、なんで私にお礼言ってるの? 絶対に怒られると思ったのに… 「私ねずっとさくらちゃんにお礼いいたかったの。」 「え?」 「この前、屋上に悠斗のこと呼び出してくれたのってさくらちゃんでしょ? 私ね、そのおかげで悠斗にホントの気持ち伝えることができたし、きっぱりと振られることができたの。だからずっとお礼言いたくて。」