お父さんは燐奈が産まれてすぐ病気で居なくなった。
やっと落ち着いてきたのに…。
なんで…。
「ねえね?」
「燐奈…?」
崩れ落ちた私の側に来たのは、妹である燐奈だった。
「ないてるの…?いたいいたい…?」
眉を下げて、今にも泣きそうな顔で私の頭を撫でてくれる。
「燐奈…!」
思わず、燐奈を抱きしめた。
「早瀬侑未さん。お母さんが、燐奈ちゃんをよろしくと言っていましたよ」
その様子を見ていた医者が私に話しかけてくれる。
「お母さんが…」
「どうやら、お母さんは燐奈ちゃんを保育ルームに迎えに行った帰りに、居眠り運転をしていた車に轢かれてしまったようです。燐奈ちゃんを護って、この様な事態に…」
そっか…。
お母さんは燐奈を護ってくれたんだ。
「燐奈が無事で良かったよ…」
「ねえね?」
抱きしめる力が強くなり、不思議そうな声をしている燐奈を思いっきり抱きしめた。

