眠れる森の彼女

椎名先輩と美術室で会うようになって、どんどん椎名先輩を好きになっていく気持ちを止められなかった。


昼はメロンパン一つの超偏食で、コーヒー牛乳を苦いと言う変わった面もあった。


椎名先輩はいつも私に迷惑じゃないと言ってくれる。


私には自分を優先しろって言うのに、自分は私を優先する優しい人。


人気者でみんなから憧れられているのに、何も気にしないで嫌われ者の私と一緒に居てくれる。


みんなは同調と協調を優先して、ださいと思われるのを嫌がったり、見た目にこだわったりするのに、椎名先輩にはそんな小さな見栄が一切ない。


赤信号の横断歩道で止まった時からそう。


椎名先輩は自然体で何処か緩いんだ。


それは、きっと椎名先輩が無気力なんじゃなくて、人に何を思われてもいいと腹を括った強さのように思えた。