眠れる森の彼女

吏那は今日こそ来るのか?


金以外に興味をもてねぇ俺が吏那をここまで気にしてんのは滑稽だ。


あほくせぇ。


授業が終わって早々に、俺は一人で購買に行きメロンパンを手に入れた。


パックのコーヒー牛乳を自販機で買い、向かうは美術室。


本校舎の1階片隅。


昼休憩に入ればこんな校舎の端にまで訪れる奴など皆無に等しい。


腰のポケットからヘアピンを取り出し鍵穴に差し込む。


要領を掴んだおかげで3秒もかからず、扉は開けられた。


顔料の匂いが蒸され、独特の臭気が室内に立ち込めている。


窓を開け放ち、生温い風で換気をして、椅子の一つへ腰掛けた。