「待って!」 肩を落とし、帰ろうとした私を小山くんが引き止める。 「今度は俺の番。古……さ…沙雪…ちゃん、シュート出来たら、付き合ってください」 へ?思いもよらぬ言葉に本気で驚きを隠せず固まってしまう私。 それって…小山くんも私のこと… それに今…沙雪って…沙雪ちゃんって…名前で…! 小山くんの手からボールが離れる。 入って…! ぐっと手に力が入り、ボールを目で追う。