あの後、結局何をしていたのかは教えてもらえないまま、少し遊んでから家に帰ってきた。
朝、学校に着くなり、いつも放課後バスケ部の練習の覗きに付き合ってくれる瑛ちゃんが凄い顔で勢いよく迫ってくる。
「おっおはよう?」
「ちょっと!何なのこれ!」
瑛ちゃんのカバンから一冊の雑誌が出てきた。
「ん?」
指差された箇所には、私と小山くんの姿が。
名前は一応伏せてもらったんだけど…
「ふっふたりは付き合ってたの?!」
「ちっ違うよ!これには色々事情が…」
幸いにも他の子にはこのことがバレていないらしい。
瑛ちゃんは、こういうの隅々まで読み込むタイプだから、すぐに気がついたと言っていた。
事の経緯を話すと、納得したような顔をし、
「なーんだ、つまんない」
そう言って雑誌を鞄に戻した。