「ん?」


そう言い、小山くんが、私の視線を追う。



「…あぁ」


私の視線の先が先輩だと気付いたらしい。


「先輩!こんにちはー!」


大きな声でそう先輩に呼びかける。

それに気付いた先輩は、私たちのもとへ駆け寄る。


「おう、あ、こんにちは」


先輩は、私にも気づき挨拶をしてくれた。


「こっここっこんにちは!」


ドキドキしちゃってつい噛んでしまう。


このドキドキで寒さなんて吹き飛んでしまった。


「二人は…雑用?」


そう聞かれ、はいと頷く私。


「先輩いっつもここでバスケしてるんすか?」


「あぁ、割とほぼ毎日。あ、お前も来るか?」


「寒いっすもん。考えときます」


笑い合いながらそんなことを話している二人を良いなぁなんて微笑みながら見ていた。


「あ、休憩もそろそろ終わるし、俺らすぐ持ってかないとなんで、これで」


そう小山くんが言い、私たちは先輩と別れた。