いつも聞いているはずのその声が、いつもとは違う気がして嫌な靄(もや)が広がってきた。
「委員長、俺
キキタクナイ...
翠が告白するところなんて...
ガタン
そうなったのは私が動いてしまったからで。
田渕くんは慌てて私を抱き締めてぶつからないようにする。
でも、それがいけなかった。
「...碧海。」
「...っ」
物音がたったのに気付かないほど鈍感ではなく、私たちを隠してくれていたカーテンはあっという間にはがされた。
「...んで。
なんでここにいるんだよ!!」
いきなり発せられた声は、何年も前に聞いた"あの人"の怒号にそっくりで。
そこにあったものにすがり付かずにはいられなかった。

