画面を見て、あたしは確信する。 『非通知着信』 ……でも、よりによって なぜ体調が優れない今日、なのだろうか。 奴のタイミングまでも、不愉快だ。 もともと痛かった頭は 心臓の鼓動に合わせて、さらに痛くなる。 「雫ちゃん…?どうしたの?」 隣には、不思議そうな顔をした 蒼波さんがいる。 「…なんでもない。」 そう言って、痛むこめかみを押さえながら あたしは立ち上がる。 ……そして蒼波さんから、少し離れた。