【雫side】 「っ……雫!」 そんな声が聞こえ あたしは思わず立ち止まる。 「……なんで名前…」 聞き間違いかと思った。 そうであってほしいとも思った。 「……わりぃ。あんたに隠し事は したくねーから言うけど…… 葬儀前にあいつの部屋を、整理してたらさ 偶然、7年前の記事を見つけてさ。」 と、少し申し訳なさそうな表情で言う彼。