【詩織side】 ―翌朝― わたしは、重たい足取りで学校へ向かう。 いじめは、どんどんエスカレートしている。 理由はきっと、 わたしが抵抗しないから。 ……いや、抵抗しないんじゃない。 出来ないんだ。 もっと酷くなるのが、怖いから。 『やめて』なんて言えない。 言ったって、やめてくれるはずないから。