「……っそれがお前の本性かよ…!」 そう言うと、 瀬織は余裕そうに微笑んだ。 「何でこんなことするんだよっ…! 理由を教えろよ!」 「理由?……強いて言うなら、 悪い奴だからかな?」 「…亡くなった吉木晴美さんは 悪い奴なんかじゃね一よ。 トラブルもなく、優秀な秘書。 吉木さんは良い人だってみんなが言ってた?」 俺がそう言うと、 瀬織は初めて表情を変えた。 "吉木さんは良い人" その言葉を否定するかのように 瀬織は眉をひそめたんだ……__