「で、結局さ。あなたのお母さんは 殺されちゃったわけじゃない?」 女はあたしを壊すように話を続ける。 「忠信くんはさ、その存在が 邪魔だったんじゃないの? 私には分かんないけどさ。 じゃなきゃ不倫なんてしないし ましてや、殺すなんて…しないよね?」 悔しいけど、辻褄があった。 父は、脅されたストレスや 八つ当たりが原因で殺したんじゃない。 あたしら家族が……邪魔だったんだ。 ねぇ父さん、あたしたちを殺して この女と幸せになろうとした…? もう怒りで……言葉すら見つからない。