走り続けてから
どれくらい経っただろうか。
何度も転びそうになった。
足に負担がかかっているのも
きっとどこかでわかっていた。
昨日の砂浜が視界に入る。
その瞬間、足に激痛が走った。
今まで気力だけで
走っていたことに気づく。
階段まであと数m。
時計を見ると5時57分。
痛む足を引きずって急いで歩く。
絶対に間に合わなきゃいけなかった。
階段まで着いた時
もう私の体力は限界に近かった。
少し段差が急な階段は
今の私にとってとても辛い。
一段一段慎重に階段を降りた。
寒いわけでも怖いわけでもないのに
足が震えてしまう。
もう歩くことさえも出来ないほどに。
