伝説のヤンキー I

洸夜SIDE

「何睨んでるのかしら?」

チッ、うぜぇ。
この女の顔なんざみたくなかった

「別に、ただあんたの顔をみると何か知らねえけど無性に腹立つんだよ。何でだろうな」

「さぁ、そんな事私に聞かれてもわからないわよ」

わかってんだろ?なんで俺があんたの顔をみて腹立つ理由

だから余計腹立つ

「ライさんこの女と知り合いだったんですね」

「まぁな」

ライさんとこの女が知り合いなんて知らなかった

ライさんからしたらこの女は元カノ
この女からしたらライさんは元カレ

さっきの会話でわかる事はこの2人が愛し合っていた事だけか

ライさんはこの女のどこに惚れたんだ?

全くわからん

気になるけど今はどうでもイイや

「ライさん、行きますよ」

「まだこいつを殺してねぇ」

「ライさん、今はそんな事してる場合じゃないですよ。もしあいつの事を想ってるならここは引くべきですよ」

「あらぁ、逃げるの?かっこ悪いわね」

「別に逃げてねえよ。じゃあな亜梨沙」

「ふぅん、そう。今度会った時は絶対ぶっ殺す」

おぉ、ぶっ殺すだって怖い、怖い

「それはこっちのセリフだ」

とにかくはやく帰りてえ

この女と同じ場所にいるなんざまっぴらごめんだ

同じ空気吸いたくねえんだよ

「ライさん、行きますよ」

「あぁ」