「そういえば、これ。」 はい、と美桜に渡されたのは 私の名札だった。 「そういえばなくなったんだった。ありがとう。」 私は受け取った。 「その名札、林田がくれたんだよ。」 「えっ?」 「なんか昨日ぶつかったかなんだかで 林田が、 渡しといて下さいって。」 あ…あのとき。 拾ってくれたんだ…。