龍乃一味のカオスな学園生活

と。

「あ、忘れてたっ」

龍乃が生徒会長専用の椅子に駆け寄り、埃をはたいて脚を雑巾で拭く。

「この椅子にもお世話になったかんね、しっかり掃除しとかないと」

天神学園の歴代生徒会長が腰掛けてきた、由緒正しい椅子。

月もかなこも、こうやって自分で椅子の手入れだけはやってきたのだ。

だから二十数年経った今でも、この椅子は現役なのかもしれない。

いわば天神学園生徒会の至宝。