浮気彼氏から奪うオトコ。








―皆可愛い…。


功クンは普通に女の子と会話しているのに、
あたしは似合っていないのかも知れない。



でも…柚希がせっかく着飾ってくれたんだ。




「あ、あの。功クン……」

「ひ、妃鞠ちゃん」



何故だかびっくりしたような表情を浮かべて、あたしの方を見つめた。


「ななな、何で浴衣!?」



やっぱり似合ってなかったのかと、肩を落とすと。



「可愛すぎるんだけどっ」

「っへ」


一瞬で功クンの腕の中に納まっていた。


「もー…不意打ちすぎ……。どうしてくれんの、俺。めっちゃ赤面中」