「あんたが思ってること、アイツは思わないよ?」
「え…?」
「あぁ、違った。アイツは来ないんだったわ」
―アイツ…。
柚希がアイツっていうのは、ただ1人だけ。
だから…。
「大丈夫だよ。功ってヤツも可愛いって思うから!
自信持たなくちゃ変われないよ?」
柚希の言うとおりだ。
息を整えていると、丁度電車が目的地に着いた。
「いってら、妃鞠。あんたなら大丈夫よ!」
「ありがとう、柚希!」
柚希に笑みを見せて、功クンと待ち合わせの時計台へ向かった。
時計台に着くと、功クンが待っていた。
彼の周りには女子が沢山いた。

