でも柚希や、功クンがいてくれたから。 あたしは今、進めているんだ。 前へ、ずっと先へ―…。 「ん~、どれがいいのかなぁ」 「妃鞠!これはどう!?」 柚希と選んでいたのは、髪飾りだった。 花火大会には、浴衣。 浴衣にはやっぱり何かオシャレは必要。 「わぁあ、可愛い!」 柚希が見つけてくれたのは、淡いピンク色のジャスミンの花形だった。 「でもどうして、ピンクなんだろ?」 髪飾りからは凄いいい香りがする。