「復讐なんかよりも、 俺は新しい人を見つけて、アイツよりも幸せになる。 それが一番なんだ。 そう…。 恨むことは悲しいことだから」 月の明かりよりも、 功クンの方に、つい見とれてしまった。 「妃鞠ちゃん…、よく考えな?」 「え…?」 「別れた後どうするべきか。 このまま情に流されて、俺と付き合うのも良し。 アイツとやり直すのも…」 その後は何も言わずに、ぼんやりとした。 「あたしは……」 ゆっくりと目を閉じれば、笑顔で腕を広げる君がいた気がした―…。