あたしは蒼斗に尋ねた。

「ねぇ、蒼斗とかのんは1年後の約束を果たしたの?」

「果たしたよ。ちゃんと」

「あたし、知らないや」

「俺も先日まで、妃鞠と廣が会ってたの知らなかったよ」

「えへへ、言い忘れてた」




柚希は蒼斗とかのんを見て、身を乗り出してきた。


「ねね、どんな約束なの?」

「俺も気になるかも」


廣クンまで言うと、蒼斗は観念したように呟いていた。


「お互い幸せになって、ここで会おう」


その言葉にあたしと廣クンは驚いた。

「え、何?」


蒼斗は疑問そうにあたしを見た。


「あたしと廣クンも同じ約束だったんだ」



廣クンも頷いていて、ジャスミンの花弁を1つ掴んだ。