浮気彼氏から奪うオトコ。






柚希も手を握り返してくれた。


「ねぇ、妃鞠」

「…?」

「高校生で子供なんて、おかしいと思う?」

「ううん、そんなことないよっ!」


首を必死に横に振ると、柚希は笑っていた。



「妃鞠ならそういってくれると思った。

だから決意できたんだよ。産もうってね」

「柚希…」


「ほらほら、泣き虫さん止めたんじゃないの?」

「柚希が強くなってるの見たら何だか…」


もう片方の手で、柚希は頭を撫でてくれた。



「馬鹿ねぇ。まだまだよ!でも…正直言って、昔から妃鞠と廣のことが羨ましかったのよ」


「そうだったの…?」

「廣に対して、恋愛感情持ったのは、花火大会の時だった」